時代の移り変わりは著しい。社会の変遷を敏感に捉えた取組みは、政治・行政の最大の課題である。短期-中期-長期の視点を持ちながら施策の展開を図らなければならない。広域行政を担う県としては、その役割を認識した上で、国の動向を注視しつつ、市町村との連携と補完に重点を置き、県独自の取り組みを行うべき課題がある。
具体的な県民生活の向上に向けた取組みは、県民の実態を的確に捉えて、技術の進歩や多種多様化する生活形態を受け止めた上で、等しく安心して暮らせるために行政施策を推進することが肝要である。
以上の観点を踏まえつつ、以下の項目について要望する。
情報社会の著しい進展は、インターネットに代表されるように消費形態の多様化をもたらしている。一方で、便利さの向上と同時に様々なトラブルや犯罪が増加している。国における消費者に特化した組織設置に向けた動きは、その重要性を表している。
県は消費者保護対策として、市町村への財政的支援を引き続き実施するとともに、相談員の養成・確保などの人的支援を行い、関連機関や団体との連携を一層強化していくこと。
市町村への財政的支援は平成19年度までで終了しておりますが、人的支援として、市町村の相談員の養成・確保のため、各種研修の実施、相談員採用時の紹介、新人相談員への指導員の派遣指導及び実務研修などを行っております。
さらに、市町村や県警察をはじめとした関係機関と各種連絡会議を設置し、その中で積極的に情報交換に努めておりますが、今後ともより一層連携の強化を図ってまいります。
本県では、多種多様なNPO法人が県民生活の向上にむけ活発に活動している。しかし、NPO法人の増加に伴い、不適切な運営を行っている法人も見うけられるため、NPO法人の健全な運営が行われるよう指導すること。
また、多くのNPO法人が財政的な課題を抱えていることから、市町村との連携をふまえ、NPO法人が寄付を募りやすくできるよう、効果的な税制度の早期構築を図ること。
NPO法人制度の趣旨にのっとり、法人の自主的な活動を尊重し、法人情報の県民への提供を進めておりますが、法令違反等が疑われる場合には、法に基づく改善命令、認証取消を行うなど厳正に対処し、制度の信頼性確保に向けて取り組んでまいります。
NPO法人に関する本県独自の税制措置については、有識者等からの意見を踏まえて検討を進めており、今後、市町村の理解と協力をいただきながら制度構築に取り組んでまいります。
私学に通っている児童生徒やその保護者の経済的問題は、教育機関の多くを私学が担っている我が県の状況を考えたとき、私学への助成の必要性は更に高まっているものと考える。
県は教育機会の均等を下支えするため、私学助成について全国基準を照らしながら支援拡充に努めること。また、一方で私学助成金に関して透明性を確保することも極めて重要である。助成についての結果検証や成果について把握すること。
県財政は非常に厳しい状況にありますが、経常費補助金については、少子化に伴う児童生徒の減少に対応した補助制度である標準的運営費方式を基に、検討してまいりたいと考えております。
また、私学助成金の透明性の確保については、私立学校検査などを通じて、より一層、その透明性を確保し、助成についての結果検証や成果の把握は、私学助成制度運営協議会で研究してまいります。
文化芸術振興条例の制定により、具体的施策展開に向けた振興計画が策定される。条例の意義を踏まえた上で、実効性ある計画内容にする必要がある。特に地域社会と深くつながりのある、伝統芸能等に対する取り組みの重要性を考慮すること。
また、新ホールは既存施設との連携性を高め、文化芸術発信拠点としての着実なる計画と整備をすること。但し、具体的な管理運営については、神奈川芸術財団を指定管理者にしないで、広く公平性を担保すること。
文化芸術振興計画の策定に当たっては、地域の伝統的な文化芸術の保存、継承、活用を主要な取組みの課題の一つとして位置付け、鑑賞機会の一層の充実や伝統芸能の保存等に取り組む団体への支援などの施策を位置付けてまいります。
県立新ホール「神奈川芸術劇場」は、現在の県民ホールと一体の施設運営を行うため、神奈川芸術劇場を含む「県民ホール」を一つの単位として、指定管理者の指定を行うこととしています。また、指定に当たっては、自主事業の積極的な展開や、新たな施設の着実かつ円滑な立ち上げが必要であることから、事業実施や施設管理のノウハウや関係団体等とのネットワークを有し、専門人材の確保・育成が可能な神奈川芸術文化財団を候補として検討を進めてまいりたいと考えています。その際、手続きの透明性に留意し、指定管理者としての適格性を確認しながら進めてまいります。
私立幼稚園運営の根幹である経常費補助金は、「私立幼稚園経常費補助金交付要綱」にあるように、教育条件の維持向上、就学上の経済的負担の軽減を図り、私学経営の健全性を高める事を主眼に置いている。その実現のため、補助金算定に関わる補助対象経費と規定を見直し、標準的運営方式による経常費補助金の更なる充実を一刻も早く図ること。
また、小中高と同様に職務階級に応じた区分を私立幼稚園にも設け、人件費補助額の算定を改善すること。
県財政は非常に厳しい状況にありますが、経常費補助金については、標準的運営費方式を基に、検討してまいりたいと考えております。
また、補助金算定項目の見直しや教職員割への職種区分の導入については、関係団体の方々のご意見や私学助成制度運営協議会での議論を踏まえながら検討してまいります。
より多くの心身に障害のある幼児を受け入れられるよう、補助金の増額及び制度改革を推進すること。同時に、非学校法人立幼稚園への補助金格差是正も図ること。国に対しても、補助対象の拡大を求めていくこと。
障害児教育費に対する補助については、これまでも充実が図られるよう、きめ細かく対応してきたところですが、今後も国に補助対象の拡大を求めながら、充実に努めてまいりたいと考えております。
職員の処遇や、建築基準法ならびに会計基準の差異など、既存の幼稚園制度と保育園制度をそのまま残した弊害が指摘されている。国に対し制度改正と、補助対象等の拡大を求めていくこと。そして市町村と連携し、設置促進、制度の普及啓発に取り組むこと。
今後も国に対して、認定こども園の制度充実、運営支援策の拡大を求めてまいりたいと考えております。
また、市町村と連携して、設置促進及び制度の普及啓発に取り組んでまいりたいと考えております。
現在、本県のパスポートセンターは、横浜のほか、川崎・県央(厚木)に支所、小田原に出張所が設置されている。ニーズの高まりもあることから、新たに圏域人口が多く、増加傾向にある相模原市及び横須賀・三浦地域にパスポートセンター出張所の設置を検討し、国に対し強く要望すること。
相模原市内及び横須賀・三浦地域におけるパスポートセンター出張所については、それぞれ隣接地域である厚木市及び横浜市にパスポートセンターの本所、支所が設置され、日曜日の交付や、交付時間の延長を行っていること、また、それぞれの地域と同様な状況である湘南地域においても平塚市に出張窓口を設置し、業務を実施していることから、現状では、ご要望に添うことは難しい状況にあると考えております。
平成23年の地上波デジタル放送移行に伴う受信困難地域への対応は、「辺地共聴施設整備事業補助金」等が国から交付されている。県内でも広範囲に渡り課題の地域が点在するが、現状では十分な対応策が進捗しているとは言い難い。国と市町村が主体であるが、県は、市町村の意向をふまえた連携体制を構築して国に働きかける取組みを行うこと。
また、テレビ共同受信施設事業に対する支援も検討すること。
地上デジタル放送については、国の施策として推進されているものですが、テレビ放送は日常生活だけでなく、災害時においても地域住民が情報を得るうえで不可欠なものとなっております。
したがいまして、平成23年の完全移行に向け、その視聴のための対策については、地域的な格差が生じないよう、国の責任において適切な措置を講ずべきものと考えております。
県としては、これまでも中継局の早期整備、辺地共聴施設整備における補助制度の拡充、十分な情報提供など、国に対して要望してまいりましたが、ご要望の趣旨については、引き続き、機会をとらえて国に伝えるとともに、国からの情報は迅速、的確に市町村に伝えてまいります。
県内水道事業検討委員会において、水道事業の広域化等の推進方策だけではなく、更なる経営改善も視野に入れた検討を行うこと。あわせて、鉛管・老朽管の更新による漏水対策ならびに耐震化計画を早めること。
県営電気事業経営計画においては、小水力発電など未利用エネルギーの活用や、クリーンエネルギー導入等助成事業の拡大等による地域貢献の維持・強化を図ること。
県内水道事業検討委員会は、5事業者が共通する経営問題の調整を行うための場として設置したもので、今後ともこうした趣旨を踏まえ、検討してまいります。
また、水道事業の実施に当たっては、鉛管や老朽管を計画的に解消し、漏水対策を進めるとともに、管路の耐震化も計画的に進め、地震等の災害に強い施設整備に努めてまいります。
県営電気事業経営計画については現在作成中ですが、地球温暖化対策など環境保全の観点から小水力発電など未利用エネルギーの活用を、また、地域への貢献の観点からクリーンエネルギー導入等助成事業を位置付けるよう検討しております。
施設の老朽化や、塩素の毒性、トリハロメタンへの不安等から、依然として、ペットボトルの飲料水や家庭用浄水器の売り上げが好調である。水道水は、県民が美味しいと感じ、安心して飲める水質を確保すること。そのために高度浄水処理導入を含め、最善策を講じること。
現在の県営水道の原水の水質は、現行の浄水処理で水質基準を十分に満たすことができる状況にありますので、これまでと同様の浄水処理の中で、お客さまに安全でおいしい水を提供するよう取り組んでまいります。さらに、その取組みを一層進めるため、浄水場から送り出す水の残留塩素濃度を10%低減するとともに、おいしい水の要件である残留塩素濃度1リットル当たり 0.4mg以下の地域を順次拡大することとしております。
県は各団体等と災害時の協定を締結している。災害時における対応は協定締結者の協力がなければ、県民生活に著しい影響を及ぼすことは明らかである。事の重要性に鑑み、現在、県事業の一部をインセンティブ発注しているところであるが、更なる拡充を図ること。
本県では、県内中小建設業者の健全育成を図るため、県内に本店を置き、かつ土木事務所長等と災害協定を締結している団体に加入している者(社会貢献企業)を対象とした条件付き一般競争入札を実施しております。
今後も、地元中小建設業者の健全育成を図る視点から制度を活用するよう努めてまいります。

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