02. 県議会報告

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平成21年度予算への要望に対する知事の回答 民主党・かながわクラブ 山口委員

いつでも安心して暮らせる神奈川づくりとは、まさに良質な医療・福祉サービスが受けられることが県民の切実な願いである。保健・医療・福祉についての基本的制度設計は国の責任であるが、制度の歪みが県民生活に暗い影を落としていることも否めない事実である。その多くは県民のニーズに適ったものではない。

県はこの分野について、本来の役割を認識しつつ、更には国の不備をも補完する意気込みを持って、今後の施策展開を行っていくべきである。また県として財政的に厳しい状況ではあるが、相互扶助の精神を基本に据えて、安易な負担の増加は慎重にすべきである。更には、新たな制度の導入等にあたっては、サービス向上を目指す立場での検討を進められたい。

以上の視点から、来年度の予算編成に向けて、以下の項目を要望する。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

1. たばこ対策の充実・強化

県では「がんへの挑戦・10ヵ年戦略」を策定し、総合的ながん対策に取り組んでいる。現在、禁煙はがん予防の最大の要素とされており、本年度予算の中でも、健康影響についての正しい知識の普及や禁煙支援についての取組みがされている。受動喫煙の健康影響から県民を守るため、実効性のある「公共的施設における受動喫煙防止条例」を制定すること。

【回答】松沢成文神奈川県知事

県では、平成17年3月に「がんへの挑戦・10か年戦略」を策定し、総合的ながん対策に取り組んでおり、特に、がん発生の大きな要因と言われているたばこ対策については、重点項目に掲げ、未成年者の喫煙防止や受動喫煙防止対策の普及啓発などに取り組んでおります。こうしたこれまでの取組みをさらに進め、受動喫煙による健康への悪影響から県民を守るため、不特定多数の者が利用する公共的施設における喫煙を規制する条例の制定に向けた検討を進めております。

条例の検討に当たっては、受動喫煙に関する県民意識調査や施設調査を実施するとともに、条例検討委員会や議会での議論、県民や事業者、市町村等との意見交換等を行い、また、平成20年4月に公表した「条例の基本的考え方」や平成20年9月に公表した「条例骨子案」に対するパブリック・コメントを実施するなど、さまざまな方法により多くの皆様からのご意見をお聴きしながら検討を進めてまいりました。

平成20年12月には、条例骨子案に対するご意見等を踏まえ、課題を整理し、骨子案に必要な変更を加え、条例素案を取りまとめ、これをもとに、さらに、さまざまなご議論をいただいた結果、素案の一部に修正を加え、修正版として公表しました。

この度、修正版をもとに、最終的な条例案を作成し、2月定例会に提案させていただくことにしました。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

2. がん対策の充実、強化について

県では「がんへの挑戦・10ヵ年戦略」の改定を終え、さらに本年には議員提案によって成立した「神奈川県がん克服条例」が制定された。

これまでの県立がんセンターの再編整備や重粒子線治療装置などのハード整備において果敢に取り組んでいることを評価する。ハード整備においては遅滞なく進めること。

また、県内のすべてのがん診療連携拠点病院において、質の高いがん医療を受けられるよう、がん医療従事者に対する研修の充実に努めること。

そして、臨床研究所を中心とした産学公の連携を強化し、より患者に負担の少ないがん医療の構築に努めること。

また、がんによる死亡率を減少させるためには、早期発見の機会である各種がん検診の向上が欠かせないところであるが、本県では国の求める検診率の目標には遠く及ばない現状である。部位別の検診によっては県の目指す姿とは異なり、検診率が低下しているものもある。他県においては、検診率の向上に成果をあげているところもあることから、県の重要な役割のひとつである検診の普及、啓発への一層の取組みとともに、市町村の行う検診事業との連携を密にして、検診率の数値目標設定を市町村とともに設定し向上に努めること。

【回答】松沢成文神奈川県知事

県立がんセンターの総合整備については、平成25年11月の開業を目指して、平成20年度は、8月にPFI事業の実施方針の公表を行い、11月には特定事業の選定を行ったところであり、平成21年度は4月に入札公告を行い落札者決定、特定事業契約の締結と着実に進めてまいります。

また、重粒子線治療装置の導入については、平成26年度の治療開始を目指して、平成20年度に策定する基本構想に基づき、平成21年度は調査設計を行い整備に向け取り組んでまいります。

さらに、臨床研究所を中心とした「神奈川がん臨床研究・情報機構」において、産学公の連携によるがんの臨床研究を推進し、患者に優しい、患者負担の少ないがん医療体制の構築を目指してまいります。また、「がんへの挑戦・10か年戦略」では、がん検診の受診促進を重点項目のひとつに掲げ、検診機器の整備や人材の育成、受診促進に向けた普及啓発、検診の質の向上などに取り組んでおります。

なお、検診受診率の数値目標については、これまで、市町村における受診対象者の把握方法が統一されていないなどの課題があったため、本県では、受診率の数値目標を設定しておりませんでしたが、平成20年3月に、国の検討会報告書で、市町村における検診対象者の統一的な把握方法や職域を含めた受診率の推計方法が示されたことから、今後、それらの方法により、県内のがん検診の受診率の現状を把握し、平成21年度に予定している「がんへの挑戦・10か年戦略」の中間評価において、受診率の目標設定について検討してまいります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

3. 安心して出産できる体制整備について

厳しい状況にある産科医不足に対応する為、新規事業として研修プログラムや医師バンクの立ち上げなどに取り組んできたが、成果として現われていない。特に離職した女性産科医の職場復帰に向けた環境整備のために、引き続き、効率的な院内保育所の整備を進めるとともに、潜在産科医のニーズ把握と病院側とのギャップを埋めるようなマッチング事業をさらに推進すること。

また、短中期的な取組みとして、医師と助産師の連携を強化するシステムの構築と助産師の養成について、県立保健福祉大学における既存の取得制度は残しつつも、専攻過程の創設を含む対策を講じていくこと。医学生への学費助成については評価できるものの、短中期的な施策に一層の力を入れること。

【回答】松沢成文神奈川県知事

再就業を支援する神奈川県医師バンクについては、さらなる制度の周知を図ることにより登録者の増加につなげるとともに、復帰のための臨床研修の実施など、きめ細かな対応に努めてまいります。

また、院内保育所については、子育てをしながら働き続けることのできる環境づくりに向け、院内保育所の運営や施設整備に対する助成に取り組んでまいります。

県立保健福祉大学における助産学専攻科の設置については、実習先の確保等さまざまな課題があります。なお、国において、看護師教育のあり方について検討が行われておりますので、当面は、このような国の動きも注視しながら、現行の体制で取り組んでまいります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

4. 自殺対策について

自殺の背景には、健康、経済、家庭など様々な要因が関係している。特に、本県のような都市部においては、経済的な背景が多いとされているが、未だしっかりした統計や分析がされていないのが現状である。昨年度から県、横浜市、川崎市の3者で「かながわ自殺対策会議」が発足し、県内全域での方策について協力できるテーブルが出来たことは評価したい。 今後は、多重債務問題をはじめとした他部局にもまたがる幅広い分野でのサポートや一元的な相談窓口を設置するなど、早急に具体的施策を進めること。

【回答】松沢成文神奈川県知事

自殺対策を進めていくに当たっては、県民、商工労働、教育、警察、医療、福祉の関係室課で構成する「自殺対策に係る庁内会議」を設置し、この中で多重債務問題を含め自殺問題に関連する事業を連携して取り組んでおります。

また、平成19年10月1日から多重債務相談専用電話を開設し、横浜弁護士会、県司法書士会、法テラス等相談内容に適した団体を案内してまいりましたが、平成20年6月18日から、民間団体と協働して新たに多重債務者生活支援相談窓口を開設するとともに、横浜弁護士会や県司法書士会と連携した特別相談会を県内各市と共同開催しており、今後も引き続き、関係機関・団体と連携して多重債務者対策を推進してまいります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

5. 障害者支援体制について

障害者自立支援法については、障害者福祉の現場でおきている混乱の解消にむけて、県として十分な対策をとっていく必要がある。地域活動支援センターへの移行にあたり、障害者地域作業所が担ってきた柔軟性、即応性を失うことのないよう、法定内事業へ移行する際の法人格の取得、法定内サービスの対象外となってしまう「制度のはざま」の方の受け入れなどの対応、さらには移行の条件がすぐに整わない場合の取り扱いなど、障害者地域作業所が制度の変革に対応していけるよう充分配慮すべきである。

今秋より行われた重度障害者医療費助成制度の改定は、障害者本人とその家族の負担増につながり、また精神障害者を制度から外していることも、特段の理由を感じられないことから、今一度市町村と協議の上、真に障害者の支援となる医療費助成制度を構築すべきである。当面は制度見直しを取りやめるべきである。

今後の障害者支援については、多くの課題があり、制度の組み替えを含めた再構築が必要である。社会保障の原点である相互扶助の精神を忘れず、サービスを切り捨てるのではなく、むしろ充実する方向で、今後の検討を進められたい。

【回答】松沢成文神奈川県知事

障害者地域作業所については、障害者自立支援法の施行により、同法に基づく就労支援に向けた事業や市町村地域生活支援事業の地域活動支援センターへ移行することが可能となりました。移行の条件等がすぐには整わない場合もあることから、経過措置として、障害者地域作業所等に対する必要な支援を行っておりますが、今後とも、市町村等と話し合いながら検討を進めてまいります。

なお、障害者地域作業所等が法定内事業に移行するに当たっては、これまで担ってきた役割や機能を維持、発展させるため、平成19年度に創設した神奈川県地域活動支援センター事業によるメニュー的な補助などを実施することにより、市町村と協力して、必要な支援を行ってまいります。

重度障害者医療費助成制度の見直しについては、事業の安定的な継続を図るため、平成17年度全市町村からの要望に基づき、「医療費助成制度見直し検討会」を設置し、県と11市町による検討会を設置し検討を重ねた経緯があります。

その検討結果が、平成19年3月に報告書として県に提出され、その後、各市町村長や障害者団体等との意見交換を実施し、平成19年9月に県としての方針決定をし、見直しを行ったところです。

制度を将来にわたって安定的に継続することについては、県、市町村を通じた共通の認識であると受け止めており、今後とも県としての方針は維持してまいります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

6. 新型インフルエンザ対策について

新型インフルエンザがひとたび発生すれば、大規模災害を超える未曾有の危機におちいることになる。現在、神奈川県新型インフルエンザ対策行動計画の改定を進めているが、県内には同様の行動計画が保健所設置市のものを含め6つ存在することになる。新型インフルエンザ対策のカギとなる社会的対応は市町村にとどまらず、広域に対応すべきものであり、広域自治体として県内の保健所設置市を含めた全県的な対応を県のリーダーシップでまとめていくこと。

また、社会的対応に協力不可欠な関係団体との連携、訓練の実施が県内で行われるよう県として最大限の協力をすること。更に、予防・蔓延対策や各フェーズの医療対応に必要とされる機器などの整備について、財政措置を含めた対応を国に強く求めること。

【回答】松沢成文神奈川県知事

県内の保健所設置市を含めた全県的な対応については、全県域で新型インフルエンザ対策がしっかり取り組めるよう、県内市町村とも十分に連携・協力しながら取り組んでまいります。

また、社会的対応に協力不可欠な関係団体との連携等についても、適宜意見交換を行うとともに、訓練の実施に向けて必要に応じて協力するなど取り組んでまいります。

なお、入院病床の確保、発熱外来の設置・運営、医療従事者の確保その他の医療体制の整備を進めるため、地方公共団体や医療機関が行う新型インフルエンザ対策に要する費用については、国において十分な財政措置を講じるよう要望してまいります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

7. こどもの支援体制について

親は子どもの成長において非常に大きな影響を与えるものであり、乳幼児を持つ親に対して、親子の生活指導を図る場を設けること。また、児童虐待の未然防止・ケアの充実を更に進め、関係機関との連携強化に努めること。

更に、相談・助言、発達支援、医療機関等の研修、就労などに対する相談支援体制を整備し、発達障害などへの対応を強化すること。児童相談所については、相模原市の政令市移行による担当地域の改編を視野に入れながら、一層の定員増をはじめとする、充実した体制整備を図っていくこと。

また一時保護所や児童養護施設については、施設などの老朽化に早急に対応するとともに、子どもたちの心と病のケアについても、施設内において実施できるように、カウンセラーやセラピストなど必要な人材の確保に取り組むこと。

【回答】松沢成文神奈川県知事

児童虐待の未然防止や相談支援体制の整備などの充実については、各関係機関の機能を最大限発揮できるよう、要保護児童対策地域協議会を中心とした地域の連携強化に努めてまいります。専門的支援が必要な被虐待児や発達障害児については、児童自立支援拠点の整備に向けて検討してまいります。

児童相談所の相談体制整備については、平成19年度に行った専門職員20名の増員に引き続き、平成20年度に10名増員した効果を検証しながら、必要な体制が整備できるよう、引き続き検討してまいります。

児童養護施設などにおけるケアの充実については、心理担当職員の配置等を進めているところです。また、より家庭的な環境で生活できるよう、既存施設のユニット化工事についても引き続き推進してまいります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

8. 高齢者福祉について

後期高齢者医療制度については、年齢による差別感を生み出し、かつ高齢者本人の不安を増加させていることから、一日も早い廃止が必要である。しかしながら現に施行されている以上は、県として被保険者に負担を与えないような努力する必要がある。保険者である広域連合については、都道府県単位で設置されていることから、そのあり方について真剣に検討し対応すること。

介護保険制度については、介護人材の不足が深刻な状況である。介護分野への民間参入を引き続き進めていくため、県としても人材育成と雇用の支援に向けた対策を行うこと。

【回答】松沢成文神奈川県知事

長寿医療制度(後期高齢者医療制度)については、法に規定された県の役割を果たすとともに、制度の周知にも協力してまいります。また、広域連合を含めた制度全般についての見直しの検討が始まっておりますので、見直しに関する意見についてはさまざまな機会をとらえて国に伝えてまいります。

人材育成・確保については、「かながわ福祉人材センター」による職業紹介・あっせん事業、再就職支援セミナーや地域で複数の福祉施設が共同で人材育成の取組みを進める「県独自の認定研修の仕組みづくり」等に取り組んでおり、さらに、高校生をはじめとした若い世代の方々に理解していただくための普及・啓発にも取り組んでおります。

なお、介護保険制度の健全かつ適正な運営を図るため、介護サービス事業者が介護職員の適切な給与水準を確保するよう、国に対して、福祉・介護現場の実情を踏まえて労働環境の改善に向け制度を見直すなど、福祉・介護人材を確保するための抜本的な対策を講じるよう引き続き要望してまいります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

9. 医療情報提供について

「かながわ医療情報検索サービス」が稼動し、県内全ての病院、診療所、助産所及び薬局が有する機能がインターネットによって検索可能になったことにより、県民が医療機関などを選択し易い環境になった。厚生労働省の定める項目に付加する項目については各都道府県に委ねられており、本県においても県独自の項目も有している。

今後、県民の求める医療情報に適切に対応するため、付加項目の検討を行い、より良いサービスとなるよう努めること。また、「かながわ医療情報検索サービス」そのものが県民に周知されていないため、関係機関との連携を図りつつ広報につとめること。

【回答】松沢成文神奈川県知事

「かながわ医療情報検索サービス」については、市町村窓口等での広報チラシの配布や県のホームページでの案内、保健所設置市ホームページからリンクを貼ってもらうなど、広く県民の皆様に認知していただけるように努めてまいりましたが、今後も社会のニーズ等を踏まえ追加項目の検討を図るとともに、より良いサービスが提供できるよう努めてまいります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

10. 成年後見制度の普及について

成年後見制度の普及は、安心して暮らせる社会の構築に向けて大切である。しかしながら現状を見ると、専門職からの情報を得やすい一部の利用者に限られている。高齢者や障害者が利用しやすい制度となるよう、県として取り組みをすすめること。

   

地域福祉支援計画の改定にあたっては、県自らの責任を認識して、市町村から見て実効ある内容となるよう努力すること。

【回答】松沢成文神奈川県知事

成年後見制度については、県民向けの説明会・相談会の開催やパンフレットの配布等による普及啓発に努めるとともに、市町村職員向けに、制度セミナーや保健福祉圏域毎の地域研修会を開催して、普及に努めております。

「神奈川県地域福祉支援計画」の改定に当たっては、「市町村地域福祉計画」の達成支援を目的として、市町村等が求める県の支援策をメニュー化して構成事業とする現行計画の性格を継承することとしており、市町村等へ丁寧なヒアリングを実施してニーズの的確な把握に努めてまいります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

11. 臓器移植を支える体制について

臓器移植を行わなければ回復することが困難な臓器不全患者が年々増加し、本県内でも750名以上の県民が腎臓移植を待ち望んでいるが、臓器移植に至る様々な過程において障害があり困難な状況が続いている。

県では普及啓発や県臓器移植コーディネーターを設置する大学病院への一部補助を行うなど推進を図っているが、コーディネーターのノウハウを継承できない仕組みとなっていることなど問題が多い。県内の臓器提供、移植が可能な協力病院とも一層の情報交換と連携を進めること。

【回答】松沢成文神奈川県知事

県の臓器移植コーディネーターは、日本臓器移植ネットワークからの委嘱を受け、臓器のあっせん業務や医療従事者等に対する普及啓発を行っており、本県では県内4大学病院に持ち回りで設置しております。

平成18年度からは臓器移植の推進を図るため、県の臓器移植コーディネーターを複数設置しており、各コーディネーターの設置期間については、4大学病院と協議の上で、各2年間と定めておりますが、より一層ノウハウの蓄積とそのスムーズな継承ができるよう、設置期間等のあり方について4大学病院と協議してまいります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

12. 県立病院の地方独立行政法人化について

平成17年4月1日から地方公営企業法の全部適用へ移行した本県の病院事業が、より質の高い高度・特殊な医療提供を図る観点から地方独立行政法人化への作業を進めていることは理解できる。

一方で、我が会派がまとめた「これからの県立病院のあり方に関する提言」において、経営形態を変更し地方独法化する際には、想定されるデメリットや懸念について県民にしっかりと説明し、医療サービスの質の担保もしっかり果たさなければならないことを指摘したところである。

また、地方独法の評価についての、明確な目標設定とそれに見合う厳格な業績評価システムの構築が不可欠であることから早急な対応を行うこと。

【回答】松沢成文神奈川県知事

県立病院の地方独立行政法人化については、医療制度改革や診療報酬のマイナス改定など病院経営をとりまく環境が厳しさを増す中で、がん医療や小児医療など、県立病院の役割を引き続き担っていくため、柔軟で弾力的な経営を行い、経営改善の効果を医療機能の充実に生かしていくことを目的としております。

地方独立行政法人化後の医療サービスの向上や、公共性の担保、また、県民の皆様への説明責任などについては、県が議会の議決を経て法人に指示する中期目標や、その達成に向けて法人が作成し、議会の議決を経て県が認可する中期計画、県の附属機関である評価委員会による業務実績の評価結果を公表する仕組みなどを通じて、取り組んでまいります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

13. 県立病院のインシデント・アクシデントについて

県立病院におけるインシデントは平成15年度の取組みから年々増えていたものが平成19年度に初めて減少に転じたことは評価したい。一方で、過失の有無に関係なく、アクシデント(医療事故)については、逆に減りつづけていたものが増加してしまった。

重大なアクシデントの詳細を見ると、過失のあるなしに関わらず、本人、家族にとっては重大な結果を招いていることに一層注意し、改善策が確実に実行されるよう現場体制の整備を徹底されたい。

【回答】松沢成文神奈川県知事

今後とも、医療安全対策に係る研修の実施や再発防止策の徹底に取組み、実効性のある改善策が病院内で共有されるよう会議等の機会をとらえて周知を図るなど体制の整備に努め、重大なアクシデントの未然防止を図ってまいります。

なお、平成20年度上半期のインシデント・アクシデントレポートの報告総件数は、前年同期と比べ、インシデント、アクシデントともに減少しており、特にアクシデント件数については前年比で約20%減少しております。

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