02. 県議会報告

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平成21年度予算への要望に対する知事の回答 民主党・かながわクラブ 山口委員

県財政が厳しさを増すとは云え、生活環境の継続的改善は県民の切なる願いである。特に道路、河川、都市インフラ等の整備は、災害対策としても持続的になされなければならない。国際的な視野とコストパフォーマンスを勘案しながら理想的な都市空間を目指したい。こうした観点から以下の項目について要望する。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

1. 神奈川口構想について

首都圏に位置するハブ空港として「羽田空港の再整備」は、本県のみならず日本経済の発展の上で、大きな意味を持つものであるが、平成22年開港を目前に解決すべき課題が山積みしている。

とりわけ「空港へのルート、構造等、並びに事業主体確定の問題」「空港へのルート確定に伴い交通量増大に伴う環境負荷軽減」等の課題は、県民の利益を損なわないよう、国や東京都を含め関連自治体との調整協議を更に積極的に図り、早急に解決すること。

【回答】松沢成文神奈川県知事

連絡道路については、国が事務局である「京浜臨海部基盤施設検討会」において、環境への影響、費用や効果などの検討項目について、川崎市と連携して、国や東京都などと具体的な検討や調整等を進めており、引き続き、積極的に検討や調整等を進めてまいります。

また、国直轄事業による連絡道路の整備について、引き続き、国等に強く働きかけてまいります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

2. ツインシティならびに新幹線新駅の整備

県は新幹線新駅設置に伴う経済効果推計を発表したが、県民の理解を得るには、負担額の推計を合わせて公表すべきである。また、新駅設置の可否が、平成37年のリニア開通以後の検討となれば、新幹線ありきのツインシティ整備も、平成37年以降ということになりかねない。ツインシティを新幹線新駅構想とは分離した構想とするなど、新たな対応をしなければツインシティも新幹線も「夢」の域を脱しきれない。

県民に分かり易い将来計画を早急に提示すること。

【回答】松沢成文神奈川県知事

新幹線新駅については、現在のところ、構造等が定まっておらず事業費の算定が難しいため、地元の負担額を算出できない状況です。

しかし、JR東海は、リニア中央新幹線について実現化に向けた動きを着実に進めており、これにより東海道新幹線が生活密着型路線に機能転換することが期待できることから、県民等に経済効果推計結果を周知して新駅設置の気運醸成を図るとともに、ツインシティの都市づくりの進捗をJR東海にアピールし、早期に前向きな回答を引き出してまいります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

3. 東部方面線整備促進

東部方面線は首都圏への大量輸送を生む交通アクセスとして、速達性向上、混雑緩和等に大きく貢献するばかりでなく、環境負荷軽減にも大きく寄与する。

現在、整備事業が着手され、周辺の街づくりを含む様々な事業・環境整備が進み始めているが計画に遅滞なきよう整備促進を図ること。

【回答】松沢成文神奈川県知事

東部方面線の整備は、広範囲の県民の利便向上に寄与することから、県としても、国や横浜市とともに補助を行い、整備を促進してまいります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

4. 道路網の整備

大都市や交通集中地域での車両の円滑な流れは、業務の効率化や交通安全の確保並びに環境対策において極めて重要である。

道路整備については地域の緊急度も勘案し、応急整備区間を定めて事業化を図ること。

【回答】松沢成文神奈川県知事

道路整備については、地域の実情を踏まえつつ、緊急性や投資効果を総合的に勘案して、整備箇所の選択と集中を図り推進しております。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

5. 県道の渋滞対策と安全対策

県道の渋滞緩和と歩行者の安全を確保するために、既設の道路の再点検並びに改良に努めるとともに、自転車専用走行レーンの確保に努めること。

【回答】松沢成文神奈川県知事

県内各地で発生している交通渋滞の緩和を図るため、事業箇所の選択と集中を図りながら、幹線道路網の整備に、重点的に取り組んでまいります。

歩行者等の安全対策については、今後とも市町村等関係機関と調整しながら推進してまいります。

また、自転車は、環境への負荷が少ないなど、時代の要請にかなった重要な交通手段の一つと認識しており、本県の交通施策の基本方向を示した「かながわ交通計画」においても、自転車走行空間のネットワーク化や、歩行者空間と自転車空間の分離を図ることを位置付けております。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

6. 県営住宅の諸問題

県営団地の用途廃止・建替えなどによって生じた余剰地・空き施設・空き店舗等の活用については、市町村との協議の進捗状況が思わしくなく、また、民間事業者が活用しやすい環境が十分に整っているとはいえない。地域の活性化や県有財産の活用、財政面からも、更なる主体性を持った取り組み促進に努める必要がある。また、こうした未利用地・施設が、周辺住民の生活環境悪化の原因とならないよう管理改善を行なうこと。

居住者の高齢化に伴い、本県は県営住宅のバリアフリー化、エレベーター設置、住み替え等を進めているが、高齢者が室外へ移動することの困難性を解決する施策が未だ不十分である。今後、更に高齢化・高齢人口の増加が進み、歩行困難者や車

椅子等の使用者が多くなることは確実であり、施設・設備の点から早期の改善をすること。

公営住宅法施行令「収入基準及び家賃算定額等」の変更に伴う「家賃上昇の激変緩和措置」や「家賃収入基準の適用猶予措置」の執行にあたっては、居住者の住宅不安や誤解、混乱が生じないように、また居住者の納得が得られるように施策の周知徹底を図ること。

【回答】松沢成文神奈川県知事

未利用地、空き施設などの県有財産については、これまでの未利用地の売却処分や店舗としての貸付に加え、民間事業者の需要を把握し、一定期間貸し出すなど県有財産の有効活用と適切な管理に努めてまいります。

また、県営住宅のバリアフリー化等の施設・設備の改善については、団地の建替え、もしくは全面的改善に際して取り組むほか、居住者の要望を踏まえ、必要に応じて、実施してまいります。

住生活基本法及び住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律の制定を受けて、セーフティネットの中核となる公営住宅を、住宅困窮者に対し公平・的確に供給する観点から、公営住宅法施行令が平成19年12月に一部改正され、新しい入居収入基準や家賃制度、経過措置等が平成21年4月から施行されます。県といたしましても、毎年、公募申込みの倍率が平均10倍を超える状況にかんがみ、公平・的確に住宅を供給する観点から、平成21年4月から新しい入居収入基準等の適用を実施します。

なお、既に入居している方に対しては、全世帯に新しい入居収入基準と家賃制度の改正についてのお知らせを配布しておりますが、今後、さらに入居者向けの広報紙などで周知を図ってまいります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

7. 治水対策

「かながわ safety river50」の整備については、厳しい財政的な背景もあり、計画の見直しが余儀なくされている。一方、多くの基礎自治体からは集中豪雨に伴う浸水被害の実情が訴えられている。また県管理河川整備が遅れていることが、基礎自治体管理河川整備の遅れにつながっている状況もある。

外水対策としての河川整備を引き続き精力的に推進すること。

都市基盤整備から生じる内水対策の更なる充実を推進すべく、河川行政、下水行政、都市計画行政、住宅行政、環境行政の強固な連携を推進すること。

一定エリアに過度な負担がかからないよう流域分担の考え方を設定し、各基礎自治体との事業協力を強めること。 管理者が複数にわたる河川の防災対策については、管理者間の連携や情報収集を徹底し、上下流域一帯となった事業の取り組みを図ること。

平成20年度までに県の対象河川について浸水想定区域図を作成するとのことだが、この結果を河川整備に十分に反映し、危険箇所の解消に努めること。

【回答】松沢成文神奈川県知事

「かながわセーフティリバー50」については、各河川の整備や浸水被害の状況を踏まえ、計画対象河川の選択と集中を図り、河川によっては整備目標を一段高めるなどの方向で見直しを行うこととしており、引き続き河川整備の推進を図ってまいります。

内水対策については、市町村の下水道事業などとの一層の連携を図り、適切な役割分担のもとで、流域対策として排水ポンプ施設や雨水貯留施設などの整備が進むよう、積極的に取り組んでまいります。

管理者が複数にわたる河川の防災対策としては、市町村が管理する準用河川等の整備において、下流の県管理河川の整備状況と整合を図るなど、県と市町村で連携をとり実施しています。また、県からの浸水想定区域情報の提供を基に、市町村がハザードマップ作成などを行っており、引き続き市町村と連携した防災対策の充実に取り組んでまいります。

今後は、既に市町村との協議会を設置し、総合治水対策を進めている河川以外の都市河川においても、流域対策などの推進のため、市町村との協議の場を設け、調整を図ってまいります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

8. 集中豪雨への対策

今後は増え続けるであろう集中豪雨を含め、災害に強い処理施設への改善を図ること。

東京都豊島区では、下水管内で作業を行っていた作業員が濁流に流され、栃木県鹿沼市では車ごと冠水して女性が犠牲になり、神戸市都賀川では児童数名が鉄砲水に飲まれるという事故が発生した。いずれも一部は人災ではあるが、神奈川県においても同様の事故がないよう集中豪雨や鉄砲水に対しての安全対策に万全を期すること。

【回答】松沢成文神奈川県知事

流域下水道幹線管渠等の施工に当たっては、今回の事故にかんがみて、雨水流入量の少ない時期の施工のほか、携帯電話による気象情報の利用を実施してまいりましたが、今後とも、国の安全対策の手引きの活用など安全対策に万全を期してまいります。

なお、河川内の親水施設における水難事故防止策としては、都賀川の事故後、急な増水の危険性を周知する看板が設置されていない箇所については、全ての箇所に看板を設置いたしました。また、警報については河川利用者がより的確に安全の確保ができるよう、それぞれの河川の特性に合った方法を検討してまいります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

9. 海岸の保全

海岸侵食に対しては、鋭意砂の投入が行われており、一定の効果が見られている。しかし、投入される砂の粒径やシルト含有量の大きいことが、安定的な砂浜再生に疑問を呈している。本来の景観を守りながら、自然の砂浜を取り戻すことができるよう、潜堤の設置、川砂の流れの再生などの実験を行うなどして、恒久的な海岸保全策を構築されたい。

【回答】松沢成文神奈川県知事

恒久的な海岸保全策については、現在、山間部から河川を通じて沿岸を移動する土砂の流れである流砂系の健全化に向けた総合的な土砂管理として、「山・川・海の連続性をとらえたなぎさづくり」を進めています。

具体には、山間部では、砂防堰堤のスリットダム化、河川部では、置き砂、海岸部では、構造物は必要最小限とし、海岸線に留まりやすい、粒径を考慮した養浜に取り組んでおります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

10. 市街地の緑化と「緑の回廊構想」の推進

都市公園や道路・河川等における施設緑地と都市域における緑地、狭い空き地への芝生、草花の植栽を含め、緑のネットワークを推進し緑の拠点形成を積極的に行うこと。

【回答】松沢成文神奈川県知事

緑のネットワークの推進による緑の拠点を形成するため、国や市町村等と連携を図り、行政職員に対する説明会など、「緑の回廊構想」による緑化意識の普及啓発に取り組んでまいります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

11. 急傾斜地対策

昨今の温暖化による集中豪雨の多発による急傾斜地崩落、土砂災害等が全国的に大きく増加している。本県は平成9年度より急傾斜地についての工事採択基準を緩和し、危険度が高いところから順次工事を実施しているところであるが、改めて急傾斜地・並びに古い対策済み地域の再点検を実施すること。

【回答】松沢成文神奈川県知事

急傾斜地の再点検については、定期的に実施してきており、最近では平成12~13年度に調査を行い、平成14年度にその結果を公表しております。

現在は、土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域等の指定に向けた基礎調査を、災害件数や危険箇所が多い県東部から順次実施しており、その中で再点検も進めております。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

12. 溶融スラグ混入事件への対応

認証規格外の溶融スラグが混入した生コンが、県内の公共施設、民間施設に多数使用されていることが判明した。国土交通省の設置した検討委員会が技術的な是正方針を示す予定となっている。

溶融スラグの使用については、その安全性に未知なる部分があり、溶融スラグを使用した構築物、道路等については耐用年数を含め経年変化等の安全性が確認できる調査を継続して行うこと。

【回答】松沢成文神奈川県知事

県土整備部が実施した公共工事においては、「大仏隧道歩道整備工事(県道32号藤沢鎌倉)」及び「湘南港施設整備工事」など、7件の現場で当該の生コンが使用されたことが判明しております。

その後、「大仏隧道」及び「湘南港」の2件においてはサンプルを抜き取り、圧縮強度試験を行い、所定の強度を有していることが確認されています。また、大仏隧道では、工事を中断して成分分析試験を行ったところ、溶融スラグの存在が認められたものの、ポップアウトの発生原因とされる膨張性の鉱物は確認されず、ポップアウトの発生を促進させる試験でも、その発生は確認されなかったことから、ポップアウトが発生する可能性は低く、早急に2次覆工を行いトンネルの安定化を図るため、工事を再開しております。

その他の5件についても、小規模な構造物で強度的な問題がなく、ポップアウトが発生していない状況であります。

今後、公共施設においては、引き続き、経過観察を継続するとともに、国の方針を踏まえ、対応してまいります。

また、溶融スラグが混入された生コンクリートを使用した建築物については、国土交通大臣の認定を取得することにより適法化することが可能となりますので、各特定行政庁では、コンクリート強度等を確認するとともに、経過観察などの措置を講じるよう指導し、違反を是正していくこととしています。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

13. 都市計画決定の権限移譲

平成21年度を目途に予定されている都市計画制度の見直しにより、市への権限移譲が大幅になされ、県の関与が極めて限定的なものとなる。本県は人口が密集しており、行政区域を超えて土地利用が行われていることから、基礎自治体間での利害の対立を招かぬ様、県域全体のバランスを踏まえた広域調整を図ること。

【回答】松沢成文神奈川県知事

県といたしましては、まずは、国で進められている都市計画制度の抜本的な見直しの動きを注視するとともに、地方分権改革推進委員会の第1次勧告に示された権限移譲がしっかり行われ、さらに広域的な調整の仕組みも備えた、バランスの取れた都市計画制度となるよう、さまざまな機会をとらえて、国に働きかけてまいります。

【要望】民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団

14. アスベスト対策

阪神淡路大震災では、建築確認資料が破壊されたこともあり「アスベスト対策」がほとんどされないまま建物除去が行われ、大きな課題となっている。今後、県内建築物の建替え等に伴う解体作業が数多く行われることも予想されるため、全ての建築物に対するアスベストの使用状況の報告義務を徹底し、災害時、解体作業時における汚染防止に努めること。

【回答】松沢成文神奈川県知事

県では、地震が発生した場合に生じる災害廃棄物等の円滑で適正な処理を図るため、市町村が災害廃棄物等処理計画を策定する際の指針として「神奈川県災害廃棄物等処理計画策定指針(平成9年3月)」を策定しており、アスベスト対策につきましても、この指針の中でアスベストを使用した建築物の解体撤去時の飛散防止対策や、適正な搬出輸送等について定めているところです。

また、災害時においても、大気汚染防止法に該当する解体等の工事については、法に基づく作業基準や県の「アスベスト除去工事に関する指導指針」に基づき、飛散防止対策等を指導してまいります。

なお、建築基準法では、不特定多数の人が利用する一定規模以上の建築物については、避難や防火等に関する維持保全の状況を特定行政庁に報告することとなっており、その中でアスベスト使用の有無も報告されることになっていますが、全ての建築物についてアスベストの使用状況の報告を義務付けることは考えておりません。

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